田舎の究極の落とし穴「コエダメ」

金縛りはもうこりごり

 さて、酒の話はこれくらいにして……。

 春の色も深まり、休日などは「つくし採り」にくる家族連れをよく目にします。つくしといえば小学生のころ、つくし採りに行ってコエダメに片足を突っ込んだことを思い出します。最近は田舎でも、究極の落とし穴と言われるコエダメは姿を消してしまいました。私の友人には、この落とし穴に落ちた経験を持つ愚か者が数人います。

 高校時代、生徒会長だった誉田君は小学1年生のころ、近所の悪ガキたちと「勇気自慢」をしていました。これは、田んぼの隅のコエダメを飛び越え、勇気があることを自慢するという無茶な行為。「僕は勇気があるモン」とそのミッションにチャレンジした彼でしたが、コエダメの中に……。悪ガキたちは蜘蛛の子を散らすように消え、糞まみれになった彼は一人トボトボと家に帰ったそうです。「幼きころの男の勲章だよ」という彼ですが、その後、当分の間、彼のあだ名は「うんこ野郎」だったそうです。

 もう一人の友人、雅中君(2月号にも登場)は、小学3年生のとき鬼ごっこをしていて事故に遭いました(彼は落ちてないのですが…)。「待て~ェ」と叫び、後ろから追いかけてくる鬼。急に背後からの気配を感じなくなり「あれっ?」と立ち止まり、振り返った彼。鬼の姿はなく2~3歩戻ると、ぐもっと片足がいぼる(博多弁で、土の中に足がめり込むこと)ではありませんか。慌てて足を抜くと、そこから鬼(友人)の頭が出てきて「今、出ようとしてたのに、なんで踏むの~」と糞まみれで大泣きだったそうです。

 さらにひどい目に遭ったのは、度々登場する悪友の剛浦です。小学校低学年のころ、やっと乗れるようになった自転車でお遣いに行った彼。家の前の坂道を下り減速のためにブレーキをかけた途端、バインといってブレーキが壊れました。自転車のスピードはどんどん上がります。止めたくてもどうすることもできません。そして坂道の終点には……、そうですコエダメがあるのです。「わーっ、わーっ」そこまでしか覚えていないそうです。

 今回も、グダグダとつまらんことを書いてしまいましたが、とりあえず、人事異動になっても仕事は同じ。これからも、よろしくお願いします。

追伸

 先日、職場の旅行で女喜野温泉に行きました。行く途中の貸切バスから宴会が始まり、酔いすぎた私は早々に寝てしまいました。他の同僚は、カラオケやすとりっぷに行ったそうです。私は酔って部屋で一人寝てしまったので、翌日、話についていけませんでした。

 それ以上に、怖い体験をしたことのほうが私にとって重大でした。そうです「金縛り」に遭ったのです。私は「霊」などというものはあまり信じず、飲んで疲れて、浅い睡眠で金縛りになっていると思いました。しかし金縛りは何度も私を襲い、その度に人の気配。「飲み直そうと誰か起こしにきたのかな?」「女の人だ」腹の上に膝を曲げながら乗ってきます。「ひえ~、誰?」「私の源氏名は…」と聞こえた途端、金縛り。これが3回続けて起こり、気力で目を開けた私が見たものは……白いもの。さすがに怖くなって、他の部屋に退避。

 次の日、宿の人に「いわくつきの部屋じゃない?」訊くと、肯定も否定もされませんでした。今は「変な夢を見たんだ」と思うようにしていますが、思い出しただけでも鳥肌が立ちます。おお怖い。

曼荼羅町 企画課 広報広聴係
係長:高祖 宇土 (もーすぐ異動)  兵隊: チャーリー泰平(1991.3.25(月))

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