もう、あのレベルの「庭の鶯」を入手するのは不可能

炭水化物はとてもおいしい

 慢性的な寝不足とオサラバするため、写真割付が終わったら代休を取ります。えーん、なんで休日に取材じゃなく、原稿の書き起こしをしなきゃならないんだ。この夏は(「は」じゃなくて「も」)いい思い出の一つもなく秋を迎えます。秋といえば「食欲」。もう柿の実もだいぶふくらんできました。

 先日、野北町の光森さんからお便りをいただき「庭の鶯(大吟醸)」が、全国新酒鑑評会で金賞を受賞したと知りました。以前、このお便りに書いたとおり特別に分けていただいた「庭の鶯」(鑑評会出品酒のサブタンクで醸造、受賞したのはメインタンクの酒)は、美味しいや旨いの向こう側にあり、絶妙でした。これは、田岩屋(老舗の百貨店)で販売される「庭の鶯(大吟醸)」(4合瓶:4,000円)よりも数段上で、これが酒なのか……と絶句したほどです。ふくよかな香り、口の中でプチプチとはじける酸味、喉ごしの甘さとキレの良さ、そりゃあ、絶品。あるマニアの人に言わせれば、この感覚は幻影でしかなく、幻を味わったものはそれを求め、次第に日本酒の深あ~い沼にはまっていくとか。

 しかし「庭の鶯」が金賞を撮った今、手に入れるのはほとんど不可能(あくまで、大吟醸ですよ)。手に入れようとすれば、ものすごく高額の支払いになりそうで、ちょっと寂しい気がします。日本酒は、地域で癖というか特徴があり、新潟の酒は新潟の味、福岡の酒は福岡の味で、地域ごとに楽しめるのはいいもんです。10・11月と秋も深まれば、アジやサバなどの青魚、牡蠣などがおいしくなり、お酒の楽しみも増してきます。美酒を口に、秋の夜長、仕事や人生について深ぁーく考えてみたいと思います。(いろいろあってね…いやー、人間関係って難しいですよ)

 先輩のことば「苦しいことや辛いこと、つまり壁にぶち当たったとき、一皮むけて大きくなれる」とのこと。何か、今、大きな壁が来ているような気がします。お手紙ください。ヨロシク。

曼荼羅町の色男 泰平 楽

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