県の広報研修会(1泊研修)が楽しみです

壊滅状態の「黒い2月の会」

 ううっ、哀しいと言えば(何だか、関口宏の「よくばりカレンダー」のような展開だね)あの手塚治虫先生が亡くなって、もう3年。(熱烈なファンでした)思い出したように晩年の手塚作品を買い集めてきました。「火の鳥(太陽編、ギリシャ・ローマ編)」「ドンドラキュラ」「七色インコ」「ぶっきらによろしく」などなど……。手塚漫画を集め始めたのは高校生のころ。悪友、剛浦と能天気な日々を過ごしていたころです。初期の一部の作品を除いて、ほとんどの作品は読んでいます。もう自分でマンガを描く気力が失せてきた今だから、手塚作品を読み返し、今更ながら手塚治虫さんのすごさを痛感しています。

 手塚漫画の主人公には、決して幸福な人はおらず孤独な人ばかりです。「鉄腕アトム」は人間型のロボットだし、「リボンの騎士」は王子として育てられた王女、「どろろ」の百鬼丸にしても妖怪に手足などの臓器を盗られた捨て子が主人公です。彼らは差別などを受け、矛盾の中で悩みながら「生きることの意義」を求めて生きていきます。これは少年向けだろうが青年向けだろうが一貫しています。「ブラックジャック」や「ブッダ」「火の鳥」時代が変わっても劣化しません。長いマンガ人生で一貫したテーマで描き続けてきた人は、他にいません。また、手塚治虫を越えるマンガ家もいません。本当にすごい。

 私の場合、漫画にしてもお便りにしても“ウケ”しか狙ってなく「なんて中身のないヤツだ」とホトホト嫌気がさします。じゃあテーマを決めて描いてみろよと言われても…。昨年末の漫画研究会OB会で後輩の「なぜ漫画家を目指さなかったんですか?」に触発され、お正月に「今年こそは描いてみるか」と決心して原稿用紙を広げてみたものの、50日以上経った今も描けない。気ばかり焦る。「締切りもないし、まだ読者は一人もいない」と思えば気も楽なんですが、僕にとっては漫画というものの存在が大きすぎる。「でも、絶対に描くぞ。う~ん、できれば描くぞ。描けるかな?」とトーンダウンしています。(ああっ、急に話題がマジになってきた…もっと軽~い“ウケ”る内容にしなきゃ…)

 さて、今年もまた、まるで仕組まれた罠のように2月14日がやってきました。広報担当で独身のアナタ…(石立君あっちに行け!志浦君こっちを見るな!)今年の成果はいかがだったでしょうか?ううっ、黒い2月の会のメンバーも私一人となり(竹立は20歳の彼女がいる。手井は24歳の彼女がいる。丸金子さんは結婚しちまった)、残念なことに会の活動が停滞し、最後の砦だった私も「チョコおくれ」というあさましい顔で日々を過ごしておりましたところ、5個もいただきました。きれいな紙に可愛いリボン。いやぁ、うれしいもんです。(すべて既婚者からの「義理チョコ」なんですが……)

 蔵朝町の野羽さんから「今年は、泰平さんツイてるから、きっとかわいいお嫁さんが…」と書かれたお便りがプレッシャーです。ちなみに後輩の手井については「いやぁ、先輩の泰平さんを差し置いて、彼女なんか…」と言っていましたが、ちゃっかりと24歳の彼女を見つけてデートを重ね、余計なことに「彼女ができたこと、泰平さんには黙っといてね」と周囲に漏らしていたそうで、余計な気を使っていたのやら……、それとも自慢したかったのやら……この野郎!どちらにしても、お2人の幸せを心から願っていま…せん。

 さて、お便りの残りもあとわずか(B5の便箋で6頁)。3月5・6日の研修会には、また、うまい酒を持って参加します。恵須町の澤長さんから借りた「トイレの本」も返さなきゃならんし、革安手町の石立君と珂那川町の志浦君には懇親会で酔ってカラまなきゃいけないし、巻水町さんや屋粕町さんには「よろしくね」と好感度満開で接しなきゃいけないし、もう、楽しみです。職場の先輩から、特選のお祝いだといって「庭の鶯」(大吟醸)をいただきましたので、それも含め2~3本うまいのを持って行きます。実際、目の前にいい酒があると飲んでしまいそうになりますが、3月5日までは我慢、我慢。

担当:泰平 楽 (1992年2月17日(月))

(平成4年3月号(追伸:上)に続く)

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