特選「広報まんだら」(平成3年11月号)総評

《総評》
全28ページ。ボリュームたっぷりのぜいたくな広報紙で、「町」から「市」を目指す曼荼羅町の意気込みが感じられる。また、各面で写真やグラフ、イラストも多用され、非常にビジュアルな紙面となっているが、多少オーバー気味なところも散見される。
《企画・編集》
表紙のアイデアはなかなか面白い。文章も軟らかくて簡潔。これなら読んでみようかという気にさせる。企画特集は、今市民にとってもっとも関心の高い「町から市へ」で、表紙を含め7ページの大型特集。メインは先輩都市府太宰市と同市を取材し「市になって何がどう変わったか」を探ろうというもの。
この着想は良かったと思うが、取材が平板すぎて、どうも訴えるものがない。地理的条件や産業構造の違いなどがあり、すべて府太宰市の教訓が生かされるとは限らない。いいことばかりではない。農業の兼業化に拍車がかかる、域内交通の整備が後手に回る、青少年の非行が増えた―など指摘されている。こうしたマイナス面にも、もっと踏み込んだ取材がほしかった。
市政に期待する市民の声は、バランスよく配置されている。2ページの「町から市へ」のカットは大きすぎ、この特集の狙いを打ち出すべきだ。
もう一つの特集「健康・福祉の住民意識調査」は、4ページの中に大型のグラフと表が計7本。紙面づらでは見ばえするが、記事の中に「図①のように」と触れただけで、ほとんど説明がなかったり、記事と図が別ページとなって見くらべるのが面倒なケースがあり、もっと配慮が必要。16~19ページの各校区の話題を知らせるコーナーで、行事予定の多少にばらつきがあるのが気になる。
《写真》
住民意識調査の2枚の写真は、表情や動きがありいきいきしている。
(島福)
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