フルチンでの拳法妙技の闘い

　はた!!と気がつけば、今年もあと１か月。「ううっ。今年こそは独身貴族とオサラバして、お嫁さんと一緒に”新婚さんいらっしゃいごっこ”をするぞ」と、新年の計を元旦に立てたものの、そんな血の叫びもどこへやら。うっうううっ…けっ！日曜日に仕事なんぞしてたんじゃあどーしよーもねぇ!!くくっ、くくっ、くくっ81（意味のないフレーズ）。11月は仕事がキツかった。何せ係長が入院しちまったもんだから来年度予算をつくりながら広報紙づくり。もう、残業のオンパレード。「過労死がコワイ」と言いながら、ちゃんと酒を飲みに行っている自分のほうが怖い。

　さて今月は、賀遠郡の広報研修会に講師でお呼びがかかったり、熊本県本鹿郡から視察に来られたり、職員旅行で府別に行ったりと酒浸りの生活。うふっ!!しかも賀遠郡にお伺いしたときは勢いで屋芦町の西中さんのお宅に転がり込み、奥さんにもたいそうご迷惑をかけてしまうという体たらく。西中さん宅は、まだピカピカの新築。「トイレとお風呂はかなりこだわって建てた」というだけあって、トイレ広々。いやぁアットホームでした。

　いや、それにしても巻水町の船越ミミちゃん、お手紙ありがとうございました。広報担当者以外にもうら広報のファンがいるとゆーのはうれしいもんです。しかも若い女の子…けけけけ。なんとミミちゃんは（おい調子に乗りすぎ）テニスのやり過ぎで腱鞘炎になったとのこと。もう、泰平ちゃんはうら広報の書き過ぎで脳膜炎になりそうです。（若い女の子にはめっぽう弱いぜ。ファンレターが来たくらいで性格を変える自分が、情けない）

　さて、鹿山市の口瀬さんや本鹿郡の広報担当者が、まんだら市にやって来た。口瀬さんからは土産に「こういう曲が好みだろうと」レコード盤までいただき、楽しく聞かせていただきました。さて、本鹿郡北鹿町の広報担当の中田さんには、たいそう笑わせていただきました。何しろ仲間から「長老」と呼ばれるだけあって、なかなかの芸達者。個人的には森進一のものまねが好きでした。

　んでもって恐怖の職員旅行。乱れました。みんな、日ごろのうっ憤が溜まっているのか、宴会では真っ裸になってポコチン丸出しで踊る人、ケンカする人、宴会の途中から消えて風俗店に走る人、そりゃあもう無茶苦茶。私・泰平はそれまでの酒浸りの生活がたたり、胃の調子が極めて悪く、セーブしながら飲んでいました。当然、他の連中の方が先に出来上がっていたため。盛り上がりに乗り遅れてしまったのです。宴会が終わり、露天風呂に入り（男女混浴と聞いて、ほんの少し期待していたのだが…）部屋の戻ると、田池係長と浦竹係長が激しい口喧嘩をしているではありませんか。

　この２人少林寺拳法の有段者で、殴り合いになったら大変です。口喧嘩は激しく、かなりきつく罵り合っています。息を飲む周囲。しかしその横では、友人の文矢君がうれしそうに女子職員の部屋に電話をかけています。「ヒマやろー、トランプでもやろうよ302号室にきんしゃい」田池係長は風呂に行く途中で喧嘩になったため、パンツを脱ぎながらの口論です。浦竹係長「よし、拳法の型で勝負しようぜ」「よし、乗った」田池係長はパンツを脱ぎ捨てて応えました。「ねぇ来んと～？こっちから迎えに行くよ～」文矢君は、周囲の状況に気づいていないようで、受話器の向こうの女子職員を誘っています。

　田池係長の攻撃―。下半身丸出しの状態で「鶴の拳」「虎の拳」と技を繰り出します。険悪な雰囲気は消え302号室は爆笑に包まれますが、今、部屋に若い女性が入って来たら大騒ぎになります。廊下に出ると、同じ課の代田さんをなど４人の女子職員が来ています。そしてそのまま部屋に…。「キャーッ」「いやあー」とかいう反応を期待しましたが、何もなし。部屋をのぞくと普通にトランプをしています。すんでのところで、田池係長は押し入れに閉じ込められていました。しばらくすると浴衣の田池係長が「風呂入ってくる」と何事もなかったかのように押し入れから出てきました。とにかく疲れる職場旅行でした。

（平成４年12月号（弐）に続く）

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