「きっと、いいコトあるわいな」と前向きに

お前、嫌われるぞ

 先日、おこぜ町の稔ちゃんからお便りが来た。(ちなみに私の兄も稔と言う。先日、長男が生まれ、自堕落な不良銀行員もマイホームパパとなった)稔氏も私と同様、独身き…貴族(ふふっ、すんなりと言えない)。皇太子(明太子じゃないぞ)もご結婚が決まったとかで、そろそろイイことがアルカポネ……という内容のお手紙。さて、私同様、小太り、ハゲ、顔がでかいというハンディーがあるため(昨年の暮れ、海鳥町の橋高さんから電話があった「もしもし、顔のでかい橋高です」という一声に生真面目さを感じ、裏広報に顔がでかいと書いたことを反省している)まだ嫁が来ない。

 1月20日に県本部(地自労)からお呼びがかかり、ひととおりお手伝いをした後、書記さんたちと食事に出かけた。「泰平君、あんたまだね?結婚」「うっ」(白菜が喉につかえる泰平)。「こいつ(同・書記の眉川さん。私と同い年である)もまだだけど、彼女くらいいるぞ」「えほっ」(ビールでむせる泰平)。「だいたい、石川内もだけど(賀遠郡ではベリーフェイマスな人)いったい何を考えているんだ」「……」(何も悪いことはしていないのに黙り込む泰平)と、眉川氏が「はっはっはっ、僕なんて人間がクールだから結婚なんて面倒ですね」と元気を出した。

 「クール?」(死後といえる言葉。「クール」と聞いて、クール宅急便を連想してしまう)「僕はハンフリー・ボガードや松田優作のようにクールでいたいね。そして一人で死んでいく…」「ホーッ」少し赤くなる眉川氏。「でも、本当にクールな人はクールであることを隠すんじゃないですか?また、振ってもフラれてもダメージがないんじゃないですか?」眉川氏は自己陶酔型。彼女に「ごめんなさい僕が悪かった」と謝った後、映画「カサブランカ」を観て自分のクールさを取り戻すそうである。一般的にクールな男はほとんどいない。いつまでも傷を引きずる。哀しいことに…。

 そして2月はバレンタインデーがやって来る。毎年、毎年、毎年、もひとつおまけに毎年、義理チョコというものをいただく。「義理だから勘違いしないでね💛」というメッセージを添える女性もいた(死んでしまえ)。それどころかハート形に「義理」とデザインが施されたチョコをくれる女性もいた(天罰を喰らえ)。数多くのメンバーで構成されていた「彼女がほしいよの会(総裁:泰平楽)」は、例年通り2月は「黒い2月の会」に名称を改め、バレンタインデー撲滅運動を展開してきた。しかし、次から次へと会員に離反者が続出し、ついに私一人になってしまった。

 そのため運動方針を改め、2月13日(土曜日)開催のバレンタインパーティーに偵察に行こうか(素直に参加と言わない)と考えていると、文化財担当の土生君がやって来た。「遅くまで仕事たいへんですね」「貧乏ヒマなし、彼女もできねえや」「ボク最近、彼女と別れたんですよ“あなたについていけない”って」「君は真面目そうだが、彼女がついていけないような性癖でもあるのかい?(そういうくだらんことを言う私は3月で33歳)」ムッとする土生君。「僕は一旦取り組み始めたら、一心不乱に熱中するタイプなんです。だから論文を書いていたりすると、怖くて近づき難いらしいんですよ」

「オレには悪いイメージはない。どっちかというと“いい人”のイメージなんだが…」と自虐的な意味合いを込めて言った。すると土生「先輩、そりゃあ遺憾。いい人じゃ遺憾。それは男として魅力がないと言っているのと同じだ」と食い下がる。そう、私は自虐的に、ウケを狙ったつもりだったのに…ダメ押しを喰らってしまった。11月からこっち、ちっともいいことがない(1)24mm-50mmレンズを壊す(2)500mmレンズを失う(3)酒の席で酒乱にボコボコに殴られる(4)禁煙記事にたばこ小売組合が抗議、市長謝罪(5)徹夜でつくった表紙用の粘土細工がボツ(6)パチンコ負けっぱなし…その上でのダメ押しはキツイ。

 こーゆー時は、どうしても考え方が後ろ向きになるもの。しかし、後ろ向きな思考回路にはまってしまうと、物事は悪い方にしか進まないのが常である。こーゆー時こそ前向きに「きっといいことあるわいなー」と考えるように心掛けたい…ううっ、と思っています。はい。さて、世の中ではインフルエンザなる病が流行しているとのこと。2月は28日と短いし、広報紙づくりもたいへんでしょうが、体だけは大切にしてください。また、何か楽しい話題がありましたら、お便りください。待ってマス。追伸……今度、職員研修で県の研修所に行く。なんと日春市の藤内君も来る。本当に腐れ縁である。

小太り、ハゲ、顔がでかいの三重苦:泰平 楽 (1993年1月22日Fri)

Follow me!