うふっ、パンティー脱いで待ってるわ~ン💕

 土筆の苦み、桜花の白。ううっ、世の中…春じゃ。しか、しまあ何ですな~(桂小枝の口調で)、33歳になって34回目の春ですが…春が来ない。しかも気がつくと、次から次へと先輩を追い越し、若手が結婚していく…。ええ、そう、ウチの市役所のことでんがな。「いやぁ僕、泰平さんよりも先に結婚なんて」とほざいていた下水道課の手井。6月に式が決まったとさ…ふん。以前、一緒に組合役員をしていた中坪君。市役所初の国際結婚で、金髪の若いお姉ちゃんを連れてきて「僕のフィアンセです」だって。お前は千昌夫か!(相当荒れてる)中坪君と同い歳の木南君も輝中君も…けけっ、し、し、幸せになりなよ。

 ってなわけで、人生の春をじっと待ち詫びている泰平がいつものように残業していると、後輩の光野がやって来た。光野はここ数か月、固定資産税の仕事で毎日のように残業をしていた。「あれっ、泰平ちゃん残業?」(5歳も年下の後輩から”ちゃん”づけで呼ばれている私は虚しい)「おう光野か。お前、残業は?」「へへーん、もう仕事は片付いたもんね。もう残業は終わり」早く帰れることを、まだ帰れない私にわざわざ知らせに来たらしい。せっかく早く帰れるようになったのに今日は消防団の飲み会があるとかで、光野は奥さんに帰宅時間が遅くなる旨の電話をしていた。

 「ああオレ、今日は遅くなるけん…えっ何?はっはっはっ、その手にゃ乗らんぞ、ひゃっひゃっ」と突然、笑い出した光野に「どうした?」ときくと「あなたぁ~ん、早く帰って来てぇ~ん♥パンティー脱いで待ってるわ」と光野のヨメがほざいたそうな。ふんっ、なんて明るい夫婦だ。けっ、クソ羨ましいワイ。「あっ、泰平さん、うら広報には書かないでくださいね。恥ずかしいから」ってか?甘い、甘い、甘あ~い。何が”パンティー脱いで“じゃ、何が”ブラジャー外して”じゃ(おい、ブラジャー外すなんて言うとらん)。くそ忌々しい。(相当荒れている)

 …で、先日の県の広報研修会、お疲れさんでした。「わはっ、わはっ、この前のこと、うら広報に書いていたね~」と、いつも明るい筑野紫市の係長さん。「しかし何だねぇ、自分のことが書かれると、うれしいやら…哀しいやら…ググッ」スイマセン。「泰平さん、妻のことは書かんでくださいよ」と日春市の藤内君…スイマセン。懇親会の最初は、コメツキバッタのように頭が低かった私も、2次会ではデカイ面。珂那川町の志浦君の名司会に乗って、春歌を唄うは踊るは…部屋に戻っても、県の石立氏を引っ張り込み“寒北斗”を空けるは(田山氏さんありがとう)、いやいや、何を研修しに行ったことやら…。

 「最近、ネタ切れですか?うら広報、元気ないですよ」と、珂那川町の志浦君。そういや先日も、同じ職場の女の子にも同じようなことを言われた。う~ん、ネタは切れていないが、元気はない。最近、うら広報の元気さのレベルが落ちてきていることは、自分でも痛いほどわかっている。そう、本当に近頃は元気が出ないのである。

 元気がないと言えば、母・康子。ついに今年から、国民年金の老齢基礎年金を受け取るようになった。それはそれで喜んでいるのだが、老人クラブに無理やり入会させられたのである。母は「姑と一緒、2人とも入会するなんて絶対にイヤ」と言い、近所の同世代の主婦たちと「まだ、老人クラブに入っちゃだめよ」と相互に約束をしておりました。しかし先日、元町会議員で元波津区老人クラブ会長だった、矢原タエさんがやって来ました。「康子さん、老人クラブに入ってくださいな。あなたが入れば、入ってもいいという方がたくさんいらっしゃるの」

 田原さんは、あの時代、お湯水大学を出たハイソな人。あっけなく落ちてしまいました。それからというもの、叔母たちに「何で私が、老人クラブなんかに入らなきゃならないの。手のかかる息子は髪の毛が薄くなったのに、結婚もせずブラブラして……」と長電話。(おい、その手のかかるハゲかかった息子に聞こえんように言え)ちなみに母の口癖は「誰かいい娘さんはいないのか」「誰かいい娘さんを紹介してくれる人はいないのか」である。その度に「ううっ」としか応えられない。(日曜日「新婚さんいらっしゃい♥」が始まると、そそくさと逃げるように自分の部屋にこもる泰平であった)

(平成5年4月号(弐)に続く)

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