答えは(1)のふりをして(3)をした泰平でした

 酔った男たちは正直で、一番カワイイ女の子の周りには十数人が集まり、残りの2人の周囲には5~6人が固まっています。もちろん、日ごろから控えめな私・泰平は十数人のクループで女の子の正面に陣取り、ミニスカートの足元に目が行きそうになるのを我慢しながら「えへっえへっ」と嬉しそうに笑っていました。(うう、なさけない)「はい、おじさんビール」「えっ?」「おじさんビールどうぞ」「ちょっと待ってよ、おじさんはひどいだろ…、お、オレまだ独身だし、まだ28歳だぜ(うそコケ33歳だろーが)お兄ちゃんって呼んでくんなきゃヤダ」(うう、なさけない)「ごめんなさい…」

 「髪の毛少ないけど28歳。今度ピンポイント増毛やっちゃおうかな(ルー大柴の口調)」(うう、本当になさけない)と、突然、背後にいたA班長が「オレ、おじさんでいいモン」と言って女の子に抱きつき、む、む、胸を触ろうとしているではありませんか。「キャー」「ち、ちょっとAさん止めなよ。女の子が嫌がっているじゃありませんか…ちょっと」と“やめろ”とは言いながらAさんがうらやましい泰平でありました。「いいなあ、20歳はピチピチして…」「キャー」「止めなさいって」(この“止めなさい”は本気で言ってはいない“あわよくば”と思っているのである…なさけない)

 そこに分団長がやって来た「こら、止めろ」さすがは分団長、酔ってはいるがしっかりしている。A氏を女の子から引きはがし、これで治まったと思ったものの、そのしっかりしているはずの分団長が「次、オレ」と言って女の子に抱きつき「ほんなこつ20歳はよかね~」などとほざいている。こうなるともう無茶苦茶。団員の中には(1)止めに入るヤツ、(2)この際と触ろうとするヤツ、(3)背中に手を突っ込もうとするヤツ、(4)スカートのファスナーを下そうとするヤツ、(5)手は出さないが女の子の前に這いつくばってパンツを見ようとするヤツ…の5タイプ。(問題です、泰平君はどのタイプだったでしょう?)完ぺきなセクハラです。

 まあ、女の子は泣き出したりこそはしませんでしたが、何とかその場は治まりました。あちらの方ではB班長が「白いパンティー、白いパンティー、くきゃきゃ」と小躍りしながら喜んでいます。泰平は最初に止めたこともあり、女の子に「大丈夫?」と手を取り訊いています。(こういうタイプが一番危ない)「はぁ、何とか…」「消防団の席に来たことを後悔しとろ?」と20歳の女の子の手を握る泰平(20歳は手を握ってもピチピチしているのじゃ)「ええ、でも結構楽しいですよ」「えっ?」「暗い宴会よりいいですよ、にぎやかで…」「ふーん」最近の女の子は強いと感じた(と同時に“さわっときゃよかった”とほんの少し思った)泰平でした。(うう、なさけない)

 さて、飲んで乱れたらこうなる消防団ですが、火災・水害のときは結束します(フォローになっているのかな?)さて、女性に軽蔑される危険性を覚悟して答えます。上記の答えは(1)のふりをして(3)をしようとした泰平でした。(うう、なさけない)

PS~ウケねらいで、かなり盛っております。はい。

(平成5年7月号(四)に続く)

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