当時の資料が出てきたので、興味のある人はどうぞ

当時の挿絵に色をつけてみました

 広報マンからのお手紙(別名、うら広報)に出てくる和醸良酒探究会とは何か?どういう活動をしていたのか?というお問い合わせがあり、このブログを作るにあたって集めた昔の資料をひっかきまわしていたら関係書類が出てきましたので、ご紹介します。ちなみにこの会、主催の酒屋さんが火事で焼失したので、幻の会となってしまいました。また、開催地のお店ももう今はありません。もし、ほかにも資料が出てきたら、ご紹介します。

資料1:案内チラシ(平成3年7月)

「和醸良酒探究会 夏の酒」レジュメより、平成3年7月27日19時から、町内のレストランバー・龍ハウスで開催。会費は4,000円。

【主催者案内文】

 いよいよ本格的な夏も近づき、ビールがおいしい時期となりましたが、お酒が大好きな皆様も、ビールばかり呑んで清酒の味を忘れてはいけません。そこで、夏向けに「冷やして呑む酒」を集めた会を企画してみました。ところが、出回っている冷酒というとあまりにも画一化されていて、どれも焼酎のような味わいで、何を飲んでいるのかわからないというのが正直な感想です。

 私なりにいろいろ探してみましたが、吟醸酒以外にないんじゃないかとの結論に達しました。今回は、私の独断で、吟醸酒の会にさせていただきました。味吟醸、香り吟醸と色々取り揃えています。ぜひとも、ご参加いただいて夏に最適なお酒に出会っていただければ幸いです。

~この会に参加した後の「広報マンからの手紙」は平成3年8月号。

資料2:案内チラシ(平成5年5月)

この頃は世話人の一人として、案内チラシを作っていたようです

資料3:第8回和醸良酒探究会レジュメ(開催年月不明)

千代の園(本醸造:熊本/生原酒:平成2年醸造)

 九州では最初に普通酒を廃止した酒蔵で、純粋日本酒協会会長の蔵としても有名です。このお酒は良くも悪くも、いかにも九州のお酒らしい風味を持った清酒で、最近主流の新潟タイプとは一線を画す仕上がりです。

千代の園(本醸造:熊本/生原酒:平成3年醸造)

 上記のものを1年間冷蔵貯蔵していたものです。熟成により、どのように風味が変化したかを確認してください。

四季桜(純米酒:栃木/生詰)

 この蔵では、お酒の特徴を殺さないよう、できるだけ手を加えない状態で出荷しています。そのため、複雑な風味を醸し出しており、他では味わえない飲み口に仕上がっております。

神亀(純米酒:埼玉/にごり生原酒)

 全量純米酒を、初めて達成した酒蔵のお酒です。巷に出回っている濁り酒がいかにいい加減なものであるかお分かりいただけると思います。純米の造りたての風味と酒蔵の実力をお楽しみください。

神亀(純米酒:埼玉/2年熟成酒)

 上記を熟成させたお酒です。「最近の清酒は味を良くすることばかりに気を取られ、食中酒として愉しむことを忘れているのではないか」という蔵主の思いを形にしたお酒です。呑むほどに食をそそる不思議な飲み口で、肴なしでは愉しむことができないお酒に仕上がっています。お酒、肴、蔵主の思考、3つセットでお試しください。

瑞穂菊(大吟醸:福岡)

 蔵主が28歳、杜氏が41歳と日本一若いスタッフで造っているお酒です。嘉穂の炭鉱ばかりの田舎で、よくこんなお酒が造れるものだと感心しています。酒蔵の若さと情熱を呑み干してください。

久保田(大吟醸:新潟/万寿)

 精白28と日本一みがいたお酒で、新潟タイプの最高峰のお酒です。できる限り人工的な処理をして、端麗な飲み口に仕上げてあります。

栄光富士(大吟醸:山形/古酒屋のひとりよがり)

 これぞ山形、というお酒です。人工的につけた香りと、それがちゃんとお酒に溶け込んだために感じるトロリとした舌ざわり。天然の風味プラス人工的な香り、ちゃんと足し算ができているかどうか、ご自分の舌で味わってください。

おつまみ(肴):大根おろしの和物、すじの酢漬け、カキフライのトマトソース和え、エビとホタテの炒め物、牛のタタキ、汁物 以上

 こんな、変なこだわりを持った日本酒好きの人たちの会合でした。会員は7~8人で、陶芸をするジャズミュージシャンや雑誌のカメラマン、地元農家のお兄さんなど、いろんな職種(人種?)の集まりで、舌先でお酒を転がし、利き酒をするように「ズー、ズー」と音を立てて酒の風味を楽しむ人などがいました。

和醸良酒探究会会員 泰平 楽

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