サルが来た…12月のまんだら市は…

 今年もあとわずかになりました。仕事をするのも今日を含めてあと5日。クリスマスを前に、街角ではジングルベルの軽快なリズムが流れています。ああ師走。巷では”忙しい、忙しい”と走り回っている人がいるというのに、私は1月号の印刷の上りを待つばかり。時おりチラチラと降る雪を窓越しに眺めながら、煙草を燻らせています。そう、今日は雪が降っています。冬になると、やっぱり鍋物がいいですね。水炊き、しゃぶしゃぶ、すき焼き…身体が芯からほっこりとあったまります。昨年は、福岡発のモツ鍋が全国的に大ヒットしましたが、やっぱりモツは臭い。

 この臭いモツに対抗するには、酒はイモ焼酎のお湯割り。ぐつぐつ煮えたモツをニラと一緒に口の中に放り込み、ゴムのような歯ごたえのモツを奥歯で噛みながらイモ焼酎を流し込む。いいものです。しかし、ニンニクとニラのダブルパンチで口臭は酷くなるので、でーとの前日はダメです。このモツ鍋、ヘルシーな料理だそうです。確かに、一晩中続くニンニクとニラの匂い。ゲップが出ると自分でも臭いと感じるあの匂いは、何か、元気になったような気分です。まるで下半身が賀遠町の草牛君状態になったような感じですかね。しかし、食べ過ぎると痛風になるとかで…要注意です。

 どっちにしてもクリスマスにモツ鍋は合わない。七面鳥のモツでも合わない。しかし、どうして神社仏閣の多い日本でクリスマスを騒ぐのでしょう?本来なら、クリスマスよりもお釈迦様の誕生日、花まつりを騒ぐべきです。若いカップルがお寺で甘茶を飲みながら愛を確かめ合うってのもいいと思いますよ。「あなたと私が出会ったのは仏様のお導きよ」「うんそうだね、仏様に感謝しなくちゃ」「ご先祖様も、納骨堂の中で喜んでいるに違いないわね」「うん、そうでなけりゃ背後霊になって僕らを導いたのさ」「甘茶って美味しいわ」「うん、これこそ愛の味だね」「うふっ」あんまり絵にはなりませんね。

 どうして、若いカップルが神社仏閣でイチャイチャするのは合わないんだろう。お寺で葬式をするが、教会でもする。また、教会に鐘があるようにお寺にだってある。もちろん、鐘の音のテイストは違うが、ありがたさ具合は同格である。教会の讃美歌はお寺の読経と同じだ。最近は、法事などでお経の小冊子が配られ、みんなでお経を読み上げる。まるで讃美歌…いや、ゴスペルかもしれない…。同じような条件なのに、クリスマスやバレンタインデーなど、キリスト教のイベントばかりがもてはやされるんだろう。今こそ若者よ、カップルでお寺に行こう、法事イベントに参加しようぜ!!

 どーでもいい話題ですから、この話は止めます。しかしまあ何ですねェ…まんだら市、11月から12月にかけて全国で有名になってしまいました。そうです、あの週刊フライデーにも載った「サル騒動」です。この事件、12月号の広報が校了した日に始まりました。リーンリーン。マスコミからの電話です。「えーとぉ、サルの件でお尋ねしたいんですが」「へっ?」そうです、そのとき私は、まだこの事件のことを知りませんでした。常に情報のアンテナを張り巡らしておかねばならない広報マンとしては…「デートで忙しかった」や「彼女のことで頭がいっぱい」だったとしても、失格と言えることでした。

(平成6年1月号(弐)に続く)

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