「亭主関白」と「カカア天下」…どっちがいー?

 山の若葉が萌えたつ、新緑の5月がやってまいりました。吸い込まれそうな澄み切った青空、眩い光に浮き上がる新緑。季節は初夏…そうです初夏になってしもうたとです。「ああ、しょーか‼」などとくだらん駄洒落をコイている場合ではありません。ってなわけで、あっという間に春が過ぎ去り、5月になってしまいます。そう…泣いても笑っても(泣くことはないが…)結婚式まで1か月半。そうです、年貢の納め時まで「あっ♪1か月はん♪あっ♪1か月はん♪」んでもって、4月号の単発で送る予定だった広報紙…何やかんやしているうち、結局、5月号と一緒に送ってしまうという体たらく…うぐぐっ。

 今月中に新居のアパートに住民票を移します。毘沙門町民から曼荼羅市民になります。もちろん消防団も退団します。4月24日に最後の活動(溜池堤防の土手焼き)をすませ、団服を後継の団員に渡します。もう、消防団に未練はありません。後輩の光野が「泰平さんが市内に住むんなら消防団に入ってもらわなきゃ…ポンプ班とか…」などとほざいていますが、絶対に入りません…勘弁してください。サイレンが鳴って飛び出すこともないし、分団長に文句を言われることもない、末蘆市「さよひめ」から来たコンパニオンの背中に手を入れる必要もない(ボクには奥さんの背中が待っている)ああっ、一般市民は楽だ。

 しかし、何ですねェ…広報づくりへのパワーが半減してしまったのも事実。どうでもいいような仕事をするような気持ちはありませんが「手を抜けるところは抜こう…少しでも自分の時間をつくらんば(おっと長崎弁だ)」と考えてしまうのです。先月の裏広報に、奥さんが(ちなみに先月号までは彼女と表記してた人)「広報担当の業を理解してくれる」と書いとりましたが、頭では理解していても感情では理解しにくいらしく「なるだけ早く帰って来てくんなきゃ…ヤダ」というようなことを言います。いやはや困った、うれしいやら、はづかしいやら…うん、うん、今は広報作りより…子作りだ。いざいざ…。

 ちなみに諸先輩方は「結婚してもいいのは最初の3か月…長くても1年。後は、地獄へと堕ちていく。子供でもできてみろ、愛情はすべて子供に向いて相手になんかしてくれなくなるんだぞ。寂しいからと言って、ちょっと女遊びでもしてみろ、土下座して謝っても許してくれないんだぞ」と申します。「早く帰って来てくんなきゃ、ヤダ」という奥さんも、そのうち早く帰ったら「あら、今日は早かったわね。ごはんないよ」と言われるのではないかと心配(亭主元気で留守がいいパターン)しております。

 さて「亭主関白」と「カカア天下」という両極端な家庭像があります。友人にも「ごめんなさい」が口癖になってしまった人、些細なことでも「妻に相談しないと…」を連呼する人がいます。つまりカカアに天下を盗られてしまった。つまり、キンタマを握られた人。一方、奥さんが声を掛けてもろくに返事をしない人。大きなことでも奥さんに相談せず、パッパと自分で決めてしまう人もいます。亭主関白の実践者。奥さんを虐げているようにも見えます。どっち寄りの家庭像がいいのか…。

 カカア天下の人は「“ごめんなさい”と言っとけば、何とかなる、後は女房がやってくれるから楽だよ」と言います。亭主関白の人は「そりゃあ一応、世帯主つまり戸主なんだから、責任を持って自分が決めなきゃ…奥さんにペコペコする父親は、子どもの教育にもよくないと思うぞ」と言います。ますます悩みます…。まあ、5月に結婚する代八市の山末君の場合は…どう見ても、カカア天下になるだろうと感じます。他人のことはよく見えるのに、自分のこととなるとわかりません…(たぶん、カカア天下のような気がする…タマキンを握られそうな…いや、握ってほしい気がする…別の意味で…)。

 ちなみに、毘沙門町3大うるさ婆ァ…大石マルミさん夫婦の場合、亭主の金三郎さんは婿養子ではあるものの…町老人クラブの会長をしており人望もあって、外面は亭主関白。しかし90歳を迎えようとする今も…マルミ婆さんに甘えてくるそうで(想像の域を越えた光景でしょうが…幸せなのでしょう)カカア天下をベースとした亭主関白だったようです。広い世間、亭主関白をベースとしたカカア天下もあるでしょう。これを「亭主関白もどき」と「カカア天下もどき」と位置づけ「亭主関白」「カカア天下」に「どちらでもない」を加えると5種類の夫婦形態が考えられます…いったいどういうことになるのやら…。

 最近は、広報交換をしている広報マンからのお便りに、ちょっとしたコメントが添えられるようになってきました。革安手町の石立君は赤のボールペンで、一言添えてくれます(石立君は、亭主関白なのか?カカア天下なのか?)。鹿山市の口瀬ちゃんも手紙をくれるし(口瀬ちゃんはどっちかなァ?)、海鳥町の橋高クンもコメントをくれます(橋高くんは…どっちだろう)。くどいようですが、珂那川町の志浦君はどうだろう?…宴会などイベントの仕切りや交遊録、アメリカ旅行の武勇伝などから類推すると、亭主関白のような気がする…が、もどきもあるから…うーん、実際は分からない。

(平成6年5月号(弐)に続く)

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