泰平君、あんた卑怯よ。

 学園祭も終わり、いつものように悪友の剛浦と一緒に、バカ話をしながら廊下を歩いておりました。と、廃部になった「8ミリ映画製作クラブ」で一緒だったお姉さんたちに取り囲まれました。「泰平君、あんた卑怯よ」「そうよ、自分だけいい子になって映画なんか作って……」(私はもともといい子だよ)。ちなみに、飲酒事件が発覚したのが修学旅行直前だったため、停学処分を受けた彼女たちは旅行に行けなくなり、それ以来、私は攻め立てられていたのでした。

 「ごめんね」(すぐに謝る泰平君、将来が不安だ)。彼女たちは、やや切れ気味に大きな声で「あんた、謝れば許してもらえるとでも……」。すると突然、剛浦が奇妙な声を張り上げ走り去っていきます。「ひょっほ、ほえっひょえい」そして30mほど先の柱の陰から真剣な表情でこちらをうかがっています。「突然ど~した?」と呼びかけると。情けない声で「その女ぁ、カミソリ持っとるぞ」と叫びさらに10ⅿほど遠ざかり、そこの柱のから陰から顔を半分出して見ています。先月に紹介した剛浦の行動と同じです。「あ、あんたたち……」と絶句し、呆れ、それ以来、彼女たちから絡まれることはなくなりました。

 思い起こせば14年も前の出来事です。ああ、3月になると31歳。家に帰ると「早く結婚しろ」と親が言うし、仕事に行けば先輩や同僚から「早く結婚しろ」と言われるし、肩身の狭い思いをしています。ハイッ。とはいっても気分はまだ青少年、何とかなるでしょ。そんなこんなで、学生のころから懇意にしていた先輩の結婚が決まりました。6歳も年上の先輩。お相手は11歳も年下の美人で、しかも恋愛結婚です。私から見れば19、20歳のギャルを口先でだまし、結婚するようなもの。赤子の手をひねるように簡単……ではなく、結構むつかしい。あ~あ、うらやましい。

 しかし思い起こせば、色事では悔やむことが多いですなァ。あのとき、そっと手を握り「好きだよ、結婚しよう」と言っていれば、今はもうパパをしていたかもしれない。皆さんもそういう経験の1つや2つはあるでしょう?(ないヤツは殺す)この「好きだよ」が言えそうで言えない。そういう私は30歳(もうすぐ31歳)。この「好きだよ」をいつまでも言わないと「彼」から「お兄ちゃん」に変わるんですよ。ちなみに「愛してるよ」をあまり言わなくなると「妻」から「女房」に変わると、係長が言っております。

 さて次回4月号からは、広報「まんだら」のサイズをB5判からA4判へと大きくします。いろんな書類がA4判に変わっていく中、他市町村の広報紙も大きくなっていっているようです。この2年間、B5伴のレイアウトでしたが、ただ大きくすればよいというものでもないので、思ったより苦戦しています。

それでは、皆さん、お体に注意して、広報紙づくりに精を出してください。

曼荼羅町 企画課 広報広聴係
係長:高祖 宇土  兵隊:チャーリー泰平  (1991.2.21(木))

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