何か伝えたいという強い熱意は、感じたけど…

優しい基築さんは、昔からの知り合い

 特選の喜びも冷めやらぬ2月5~7日、県本部(労働組合だよ~)の教宣学校(教育・宣伝学校)に講師として招かれました。過去に塾講師の経験はあるものの、人前で話をするのは基本、苦手です。上がり過ぎるとテンパってしまい、言葉が無茶苦茶になるのです。「えーっ、労働組合の教宣チラシっていうのはですねェ…えーと何だァ(沈黙)…んーと、つまりですねェ…まあ、いいでしょう」(ほとんど意味不明)。受講生は一人、そしてまた一人と深~ァい眠りへと落ちていきます。夜の懇親会では「何か伝えようという講師の熱意は感じた」という感想をいただき、複雑な気持ち。さらに、一番うしろで眠り込んでいた女の子に「えっ?講師?いや、初めまして…」と挨拶され、自己嫌悪。

 まあ、講師はダメだが(次は呼ばれないだろう)酒を飲むと社交的な私。懇親会では若い女性(受講者)に囲まれ(何年ぶりだろう?)とても、モテてしまいました(うふふ)。珂那川町の基築さんが「泰平君は、県広報コンクールで金賞(特選だけど)を取ったんだ。ふふっ、男の子だから金賞。女の子だったら…う~ん、マン点だね?」と下ネタを飛ばす。それに大笑いする城大野氏の保母さんからの「泰平さんってカワイイですね。お人形さんみたい。(フランス人形ではなく、アンパンマンのような人形であることは、よく理解している)後で部屋に遊びに来てくださいよ」という言葉に、基築さんがさし出すお椀のお酒をがぶ飲みし、遊びに行く前に酔いつぶれてしまったことは言うまでもありません。

 基築さんとは数年前、賀古町で開催された「3町サミット」で知り合って以来、長~いお付き合い。当時、私は、懇親会で「一週間」というエッチな歌(春歌)を歌い、それに応えて基築さんが「五木の子守歌」(春歌バージョン)を熱唱。それ以来の仲良しです。「泰平君、特選にもなったことだし次は結婚だね~」と言いながら私の周囲に若い女の子を集めてくれる優しい基築さん。「まあ、基築さんとこの広報担当の志浦君もまだだし、ゆっくり考えますよ」「えっ志浦?確かもう決まってるよ…結婚。背も高くイイ男だろ?あいつ、モテんだよ」「えっ、決まった?」「決まってる」「へー、そーですか」

 ちなみに先月号で書いていたように、勝手に独身であるものと思い込んでいた革安手町の石立君ですが「へへっ、子どもが2人もいるんですよ」という幸せ溢れるお便りをいただき、今回の志浦君の話と合わせてダブルショックです。なんか、この2人とてもイヤなやつに思えてきました(3月5日:県の1泊研修会の夜は飲もう。翌日の6日で私は32歳になる。思いっきりカラんでやろうっと)。

 しかし、一番うれしかったのは巻水町のミヨちゃんです。かなり酩酊状態のときに聞いたので確かではありませんが(なぜか名前は憶えている)、この“うら広報(お便り)”のファンだとか…ファンがいるのはうれしいもんです。同じ巻水町から来ていたムッシュ(男の名前はちょっと)が邪魔だったことは言うまでもありません(このムッシュの顔が怖くて…あっ思い出した、田山さんだ)。結局、4人の女の子の似顔絵とムッシュ田山の似顔絵を描く約束をして写真をパチリ。ところが、酔って撮った写真は露出不足で真っ暗。こりゃ困った似顔絵が描けん。ごめんなさい(特に、ミヨちゃんごめんなさい)。

 困ったなァ…と言えば消防団。来年度、5人いる行政区の団員のうち2人が退団します。加えて、消防自動車に乗る団員を1人出さなくてはいけなくなり、3人の新入団員を確保することになりました。行政区内の20歳以上の若者宅を訪問し、区長さんにもお願いし、頭を下げ、何とか確保することができました。が、消防自動車に乗る人が決まりません。班長から「泰平、お前、乗ってくれんか?」と言われたのは2月4日。教宣学校に講師で行く前日です。消防自動車に乗ると火災発生時の出動はもちろん、毎月2回の校区内すべての消火栓の点検、操法大会への選手としての出場などが発生します。

 相当の時間が拘束されることになり、隣町に住む私にとって「仕事(10月の市制施行)」と「結婚」という言葉が頭の中でグルグルと回りはじめました。「来年度は、とても……」「一応、上司に相談しないと……」「労働組合の役員もしているし……」苦しい中、引き受けられない言い訳が次々と出てきます。「わかりました、僕が乗りましょう」と言えればかっこいいのですが…「言えない」この辛さ。結局「裏切り者」「ケチ」「卑怯者」「鬼」という言葉を後頭部に受け、薄い髪の毛が、ますます薄くなってきている今日この頃です。(ふん、どーせオイラは卑怯者だよ~。ううっ、哀しい。)

(平成4年3月号(下)に続く)

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